登山やキャンプ、アウトドアなどで使用する機器類、例えばライトやカメラ、GPSなどは何を基準に購入しますか?
もちろん、ライトであれば明るさ。カメラなら解像度、GPSなら位置情報の精度など、
まだまだ他に選定基準があると思いますが、登山やキャンプで使用する際に選ぶ基準の一つとなるのが、防塵・防水性ではないでしょうか?
私は、屋外での使用を想定して購入する機器の場合、防水かどうかを判断基準の一つにしてます。
よくパッケージに防水レベル
IP◯◯
と書いてありますよね?
それだけで防水じゃん!!と、この間まで思っていろんな機器を購入していました。
恥ずかしながら、防塵・防水の等級がどれくらいあるかも知りませんでした。
そんな私が防水等級を調べるきっかけになったのが、WAQ LED ヘッドライトの購入がきっかけです。

WAQ LEDヘッドライトは、防水レベルがIPX8。
モロに水にチャポンしてるじゃん!っていうのが私の第一印象です。
それからIPX8ってのが、防水レベルの中でどれくらいなのか気になったので調べてみました。
この記事は、備忘録です。
同じような疑問を感じた人の参考になれば嬉しいです。
IP規格・防水保護構造及び保護等級
IEC(InterNational Electrotechnical Commission:国際電気標準会議)規格、IEC144、IEC529およびDIN40 050は、 機器の保護構造について防塵・防水性を等級に分類し、そのテスト方法を規程しています。これに基づくIP表示は、世界各 国で使用されています。日本では、日本工業規格及び社団法人・日本電機工業会がIEC529に準拠してIP表を規格化しています。
IPとは
そもそもIPとは何の略?
IP:Ingress Protection(侵入に対する保護)
IPの見方は?
IP◯◯
(例)IP68の場合
左側の数字が防塵等級6、右側が防水等級8になります。
(例)IP6XやIPX8の場合
「X」は省略を意味します。
なので、IP6Xの場合は防水等級を省略していることになります。
逆に、IPX8の場合は防塵等級を省略し防水等級のみ表記していることになります。
外来固形物に対する保護等級
保護等級 | 内容 |
0 級 | 特に保護がされていない |
1 級 | 直径50mm以上の固形物が中に入らない(握りこぶし程度を想定) |
2 級 | 直径12.5mm以上の固形物が中に入らない(指程度を想定) |
3 級 | 直径2.5mm以上のワイヤーや固形物が中に入らない |
4 級 | 直径1mm以上のワイヤーや固形物が中に入らない |
5 級 | 有害な影響が発生するほどの粉塵が中に入らない(防塵形) |
6 級 | 粉塵が中に入らない(耐塵形) |
「外来固形物に対する保護等級」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』。2017年1月15日 (日)04:05 UTC、URL: https://ja.m.wikipedia.org/wiki/電気機械器具の外郭による保護等級
水の浸入に対する保護等級
保護等級 | 内容 |
0 級 | 特に保護がされていない |
1 級 | 鉛直から落ちてくる水滴による有害な影響がない(防滴I形) |
2 級 | 鉛直から15度の範囲で落ちてくる水滴による有害な影響がない(防滴II形) |
3 級 | 鉛直から60度の範囲で落ちてくる水滴による有害な影響がない(防雨形) |
4 級 | あらゆる方向からの飛まつによる有害な影響がない(防まつ形) |
5 級 | あらゆる方向からの噴流水による有害な影響がない(防噴流形) |
6 級 | あらゆる方向からの強い噴流水による有害な影響がない(耐水形) |
7 級 | 一時的に一定水圧の条件に水没しても内部に浸水することがない(防浸形) |
8 級 | 継続的に水没しても内部に浸水することがない(水中形) |
「水の浸入に対する保護等級」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』。2017年1月15日 (日)04:05 UTC、URL: https://ja.m.wikipedia.org/wiki/電気機械器具の外郭による保護等級
まとめ
上の表にあるように、防塵等級は0〜6の7段階。防水等級は0〜8の9段階あります。
どちらも0等級がありますが、記載されている製品は見たことありません。
まぁ特に保護されていないならわざわざ記載する必要はありませんね。笑
気になっていたIPX8は、防塵等級をXで省略し、防水等級では1番上の8等級でした。
IPX8は、IPX7よりも厳しい条件(水圧、試験時間、水温など)による潜水に対する保護が必要で、試験条件は協議の上、決定する必要があります。
ちなみにIPX7は、水に沈めても影響が無いように保護されている必要があり、試験内容として水中1mに30分間浸漬などがあります。
私が購入したWAQ LEDヘッドライトは、水深1m以上で継続的に30分間水没しても内部に水の侵入がないと説明しています。
これってIPX7に毛が生えた程度では?と思ったので自分で実験してみました。
水深1m以上という環境は準備できないので、身近に起こりうる水没について調べてみました。
試験内容は水深10cm程度、ライトを点灯させたまま60分間水没させ、水の侵入はなく正常に動作するか確認しました。
結果は、問題なく動作しました。
これが水深1m以上の水圧を受けるとどのような影響を受けるかわかりませんが、この試験で分かった事は登山やキャンプで豪雨の中でも使用し続けても大丈夫ということ。笑
今までそれとなく見てきた防水レベルですが、いろんな環境下で試験を実施、認められたモノなんだなぁと改めて感じました。
今回の試験で使用したヘッドライト↓